映像送信要求罪とは|16歳未満の子どもに画像を求めた場合の罪と刑罰

監修:弁護士 齊藤 翔平(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)

SNSでやりとりしていた相手が、16歳未満の子どもだった。警察から連絡があり、子どもに画像を送るよう求めたことが問題になっている。2023年の法改正で、こうした行為は「映像送信要求罪」として処罰されるようになりました。

この記事では、映像送信要求罪にあたる行為と刑罰、あわせてできた面会要求罪、送られてきた画像を保存した場合の問題、捜査の流れと処分の見通しを解説します。

こんな疑問はありませんか?

  • 子どもに画像を求めたことで、警察から連絡があった
  • 映像送信要求罪とは、どんな罪?
  • 実際には画像が送られてこなかった
  • 相手の年齢を知らなかった
  • 家族がこの罪で捜査を受けている

この記事でわかること

  • 映像送信要求罪にあたる行為と刑罰
  • あわせてできた面会要求罪
  • 送られてきた画像を保存した場合の問題
  • 捜査の流れと処分の見通し

映像送信要求罪とは

映像送信要求罪は、2023年7月の刑法の改正で新しくできた罪です。わいせつな目的で、16歳未満の子どもに対して、性的な姿態をとった映像を送るよう求める行為が、処罰の対象になります。

  • 相手が13歳未満の場合:年齢の差に関係なく対象になる
  • 相手が13歳以上16歳未満の場合:要求した人が5歳以上年上のときに対象になる

POINT 映像送信要求罪は、映像を送るよう求めた時点で成立します。実際に映像が送られてこなかった場合でも、罪に問われることがあります。

映像送信要求罪の刑罰

映像送信要求罪の刑罰は、1年以下の拘禁刑、または50万円以下の罰金です。

あわせてできた面会要求罪

同じ改正で、わいせつな目的で16歳未満の子どもに会うよう求める行為も、「面会要求罪」として処罰されるようになりました。

面会を求めた場合1年以下の拘禁刑、または50万円以下の罰金
おどしたり、だましたり、お金などを渡すと持ちかけたりして求めた場合や、断られたのに繰り返し求めた場合
実際に会った場合2年以下の拘禁刑、または100万円以下の罰金

実際に会って性的な行為をした場合は、不同意わいせつ罪など、より重い罪に問われることがあります。

送られた画像を保存した場合

子どもから送られてきた性的な画像や動画を保存した場合は、映像送信要求罪とは別に、児童ポルノの製造や所持の罪にあたる可能性があります。子どもに性的な姿態をとらせて画像や動画を作らせた場合は、児童ポルノの製造として、3年以下の拘禁刑、または300万円以下の罰金が定められています。

児童ポルノに関する罪については、「児童ポルノで捜査を受けている方へ」で解説しています。

映像送信要求罪のご相談を受け付けています
警察から連絡があった場合や、家宅捜索を受けた場合は、早めにご相談ください。ご家族からのご相談も受け付けています。

捜査の流れ

  • 子どもの保護者がやりとりに気づき、警察に相談する
  • 警察が、SNSの運営会社への照会などから、相手を特定する
  • 家宅捜索が行われ、スマートフォンやパソコンが押収される
  • 押収された機器の解析をもとに、逮捕されたり、在宅のまま呼び出しを受けたりする

逮捕された後の流れは「逮捕されている場合の刑事事件の流れ」、逮捕されずに捜査を受ける場合は「在宅事件の場合の流れと対応」で解説しています。

処分の見通しと示談

処分は、やりとりの内容や回数、画像を保存していたかどうか、前科の有無などによって変わります。被害を受けた子どもの保護者との示談や、再発を防ぐための取り組みが、処分の判断で考慮されます。

POINT 子どもの保護者と、加害者本人が直接連絡を取ることは、ほとんどできません。示談は、弁護士を通じて進めます。

  • 被害を受けた子どもの保護者への謝罪と、示談の申し入れ
  • 専門の医療機関やカウンセリングでの治療
  • SNSの使い方を見直すなど、生活の環境を整える

よくある質問

Q. 相手が16歳未満だとは知りませんでした。

相手が16歳未満であることを知らなかった場合は、罪に問われないこともあります。ただ、やりとりの内容などから、年齢を知っていたと判断されることもあるため、早めにご相談ください。

Q. 実際には画像が送られてきませんでした。

映像送信要求罪は、映像を送るよう求めた時点で成立します。画像が送られてこなかった場合でも、罪に問われることがあります。

Q. 先に画像が送られてきた

自分から求めていない場合は、映像送信要求罪にはあたりません。ただし、送られてきた画像を保存していると、児童ポルノの所持にあたる可能性があります。どう対応すべきか、早めに弁護士にご相談ください。

まとめ

わいせつな目的で、16歳未満の子どもに性的な映像を送るよう求めると、映像送信要求罪にあたります。刑罰は、1年以下の拘禁刑、または50万円以下の罰金です。

送られてきた画像を保存すると、児童ポルノの罪にも問われることがあります。警察から連絡があったら、早めにご相談ください。

この記事の監修

弁護士 齊藤 翔平(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)

青山学院大学法学部卒業。
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