相続放棄の流れと必要書類|自分でできる?

監修:弁護士 齊藤 翔平(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)

亡くなった親に借金があることがわかり、相続放棄をしようと決めた。でも、どこに、何を出せばいいのかわからない。戸籍を集めるだけでも大変そうで、3か月の期限に間に合うか不安になる。そんな方も多いと思います。

相続放棄は、家庭裁判所に「相続放棄の申述」をすることで行います。書類をそろえれば、ご自身で手続きすることもできますが、誰が相続放棄をするかによって必要な戸籍が変わるなど、つまずきやすい点もあります。

この記事では、相続放棄の流れと必要書類、弁護士に依頼する場合との違いを解説します。

こんな疑問はありませんか?

  • 相続放棄は、どこに申し立てればいい?
  • どんな書類が必要?
  • 手続きにはどのくらい時間がかかる?
  • 家庭裁判所から届いた書類には、どう答えればいい?
  • 自分でやるのと、弁護士に頼むのは何が違う?

この記事でわかること

  • 相続放棄の申し立て先と期限
  • 必要な書類
  • 申述から受理までの流れ
  • 自分で手続きする場合と、弁護士に依頼する場合の違い

申し立て先と期限

申し立て先亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
期限自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内
申し立てる人相続放棄をしたい相続人本人(未成年者の場合は、親などの法定代理人)

POINT 相続放棄は、相続人一人ひとりが、それぞれ申し立てる必要があります。家族の代表者がまとめて手続きすることはできません。

必要な書類

  • 相続放棄の申述書
  • 亡くなった方の住民票の除票(または戸籍の附票)
  • 相続放棄をする人の戸籍謄本
  • 亡くなった方の、死亡の記載のある戸籍
  • 収入印紙(申述人1人につき800円)と、連絡用の郵便切手

亡くなった方の親や兄弟姉妹が相続放棄をする場合は、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍など、さらに多くの戸籍が必要になります。どの戸籍が必要かは、亡くなった方との関係によって変わります。

相続放棄の手続きを、まとめてお任せいただけます
戸籍の収集から申述書の作成、家庭裁判所への提出まで、弁護士が代わりに進めます。

申述から受理までの流れ

  1. 必要な書類を集め、申述書を作成する
  2. 家庭裁判所に、申述書と書類を提出する(郵送もできる)
  3. 家庭裁判所から、事情を確認する「照会書(回答書)」が届くので、回答して返送する
  4. 相続放棄が受理されると、「相続放棄申述受理通知書」が届く
  5. 必要に応じて、「相続放棄申述受理証明書」を取り寄せ、債権者などに示す

提出してから受理されるまでは、1か月前後かかることが多くあります。照会書への回答は、亡くなったことを知った時期や、財産を処分していないかなどを確認するものです。内容によっては受理に影響するため、慎重に答えましょう。

自分で手続きする場合と、弁護士に依頼する場合

自分で手続きする場合費用は抑えられるが、戸籍の収集や書類の作成、照会書への回答を自分で行う必要がある
弁護士に依頼する場合戸籍の収集から提出、照会書への対応まで任せられる。期限が迫っている場合や、3か月を過ぎた場合の事情の説明にも対応できる

弁護士は、職務上の請求という方法で、全国の役所から戸籍を取り寄せることができます。家族の何人かがまとめて相続放棄をする場合や、債権者からの連絡に困っている場合も、まとめて対応できます。

相続放棄の弁護士費用

当事務所に相続放棄をご依頼いただく場合の弁護士費用は、次のとおりです。戸籍などの書類の取り寄せから、申述書の作成、家庭裁判所からの照会への対応まで、まとめてお任せいただけます。

着手金5万5000円
追加着手金相続放棄の期限(3か月)を延ばす申立て(熟慮期間の伸長)が必要な場合は、3万3000円
事務手数料1万1000円
報酬金事案により設定します

※金額はすべて税込です。収入印紙代などの手続きの実費は、事務手数料に含まれています。

よくある質問

Q. 相続放棄の手続きの費用は、いくらくらいですか?

ご自身で手続きする場合は、収入印紙や郵便切手、戸籍の取得費用などの実費だけで済みます。弁護士に依頼する場合は、弁護士費用がかかります。費用は、相続の弁護士費用のページでご案内しています。

Q. 3か月以内に戸籍がそろいそうにありません。

期限までに、取り寄せられた書類だけで先に申し立て、足りない書類を後から出せる場合もあります。期限の延長を申し立てる方法もあるため、早めにご相談ください。

Q. 相続放棄が受理されたら、ほかの親族に知らせたほうがいいですか?

相続放棄をすると、次の順位の親族が相続人になります。突然、借金の請求が届いて驚かれることのないよう、知らせておくのがおすすめです。

まとめ

相続放棄は、亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所に、3か月以内に申し立てます。必要な戸籍は、亡くなった方との関係によって変わります。

書類の準備や期限に不安がある場合は、戸籍の収集から提出まで、まとめてご相談ください。

この記事の監修

弁護士 齊藤 翔平(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)

青山学院大学法学部卒業。
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