認知調停・認知の訴えの流れ|DNA鑑定と期間

監修:弁護士 佐藤 都(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)

子の父親に認知を求めたが、話し合いでは応じてくれない。この場合、家庭裁判所に「認知調停」を申し立て、それでもまとまらなければ「認知の訴え」を起こします。この記事では、認知の調停と裁判がどのように進むのか、DNA鑑定はどうするのか、どのくらいの期間がかかるのかを、順を追って解説します。

こんな疑問はありませんか?

  • 認知の調停では、何をする?
  • DNA鑑定を拒否されたら?
  • 裁判になると、どのくらいかかる?
  • 認知が認められたら、養育費はどうなる?

この記事でわかること

  • 認知調停の申立てから成立までの流れ
  • DNA鑑定の進め方と、拒否された場合の扱い
  • 認知の訴え(裁判)の流れと期間
  • 認知後の戸籍と養育費

認知の手続きは、調停から始まる

認知を求める手続きは、いきなり訴訟はできず、まず家庭裁判所に認知調停を申し立てます(調停前置)。

申し立てる人子ども本人。子が未成年のときは、母が法定代理人として申し立てる
相手方父と思われる男性
申し立てる裁判所相手方の住所地の家庭裁判所
必要なもの申立書、子と母の戸籍謄本、相手方の戸籍謄本、収入印紙1,200円、郵便切手
あわせて申し立てられるもの養育費の請求(認知を前提に、調停で一緒に話し合える)

調停の流れとDNA鑑定

第1回期日申立てから1〜2か月後。調停委員が双方から事情を聞く。相手が父であることを認めれば、鑑定を行うかどうかを話し合う
DNA鑑定双方の合意のもとで、父と子の鑑定を行う。費用は数万円程度で、申立人が負担するか、分担するかを話し合う
合意に相当する審判鑑定で父子関係が確認され、双方が認知に合意すれば、裁判所が「合意に相当する審判」をして認知が成立する
不成立相手が調停に来ない、父であることを認めない、鑑定に応じないなどの場合は、調停は不成立となり、訴訟に進む

POINT 相手が調停に来なかったり、鑑定を拒んだりしても、認知をあきらめる必要はありません。訴訟では、裁判所が鑑定を命じることができ、正当な理由なく鑑定を拒む態度は、父であることをうかがわせる事情として考慮されます。

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認知の訴え(裁判)

申立先相手方の住所地の家庭裁判所
立証DNA鑑定が最も確実。相手が応じない場合は、裁判所に鑑定を申し立てる。交際の記録、妊娠時期と相手との関係がわかる資料、相手が父であることを認める発言のメッセージなども証拠になる
期間鑑定がすぐにできれば半年程度。相手が争う場合は1年以上かかることもある
判決認知を認める判決が確定すると、父の意思にかかわらず認知の効力が生じる

認知が成立したあと

  • 判決や審判が確定してから10日以内に、市区町村に認知の届出をする(子の戸籍の父の欄に、父の名前が記載される)
  • 認知の効力は、子が生まれた時までさかのぼる
  • 父に養育費を請求できる。調停で一緒に決めていない場合は、養育費の調停を別に申し立てる
  • 父が亡くなった場合、子は相続人になる

よくある質問

Q. 相手がどこに住んでいるかわかりません。

住民票の調査などで住所を調べます。それでもわからない場合は、公示送達という方法で訴訟を進めることができます。

Q. 相手が結婚していて、妻に知られたくないと言っています。

認知は父の戸籍にも記載されるため、相手の妻に知られる可能性はあります。ただし、相手の事情は認知を拒む理由にはなりません。

Q. 調停にかかる費用は?

裁判所に納める費用は、収入印紙1,200円と郵便切手数千円程度です。DNA鑑定の費用は別にかかります。弁護士に依頼する場合の費用は、弁護士費用のページをご覧ください。

まとめ

認知を求める手続きは、家庭裁判所の認知調停から始め、DNA鑑定で父子関係を確認して合意に相当する審判で成立させるのが基本です。相手が調停に来ない・鑑定を拒む場合は認知の訴えを起こし、裁判所が鑑定を命じることもできます。認知が成立すれば、戸籍に父が記載され、養育費や相続の権利が生じます。

相手が応じてくれない場合も、あきらめずにご相談ください。

この記事の監修

弁護士 佐藤 都(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)

上智大学法学部、北海道大学法科大学院卒業。
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