監修:弁護士 佐藤 都(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)
結婚していない相手との間に子どもが生まれた。父親が誰かははっきりしているのに、相手は「自分の子かわからない」と言って、認知してくれない。そんなとき、子どものために、どのような手続きがとれるのでしょうか。
父親が自分から認知しない場合でも、家庭裁判所の手続きを使って、認知を求めることができます。認知されると、法律上の親子関係が生まれ、養育費の請求や、相続の権利につながります。この記事では、認知の意味と、認知を求める手続きの流れを解説します。
こんな疑問はありませんか?
- 認知されると、何が変わる?
- 相手が「自分の子かわからない」と言っている
- 裁判所でDNA鑑定をしてもらえる?
- 父親が亡くなっていても、認知を求められる?
- 認知された後、養育費は請求できる?
この記事でわかること
- 認知とは何か、認知されると何が変わるか
- 話し合いでの認知と、家庭裁判所の手続き
- 認知調停と認知の訴えの流れ
- 認知された後の養育費の請求
認知とは、認知されると何が変わるか
結婚していない男女の間に生まれた子どもは、そのままでは、法律上の父親がいない状態です。父親が認知することで、法律上の親子関係が生まれます。
- 子どもが、父親に養育費を請求できるようになる
- 父親が亡くなったときに、子どもが相続人になる
- 子どもの戸籍に、父親の名前が記載される
話し合いで認知してもらう(任意認知)
父親が認知に応じる場合は、役所に認知届を出すことで認知ができます。子どもが生まれる前に、母親の承諾を得て認知することもできます(胎児認知)。
認知請求のご相談を受け付けています
相手との交渉から、調停・裁判の手続きまでお手伝いします。
応じないときは、認知調停へ
父親が自分から認知しない場合は、家庭裁判所に認知調停を申し立てます。調停の中で、父親が親子関係を認め、DNA鑑定の結果などから、父子関係があると判断されれば、裁判所が認知を認める審判をします。
POINT DNA鑑定は、父子関係を明らかにするための有力な方法です。調停の中で、鑑定を行うかどうか、費用をどう負担するかを話し合います。相手が認知に応じないときは、早めに弁護士にご相談ください。
調停でまとまらなければ、認知の訴え
父親が調停に出てこない場合や、父子関係を争う場合は、認知の訴えを起こします。裁判では、DNA鑑定の結果などの証拠をもとに、父子関係があるかどうかが判断されます。
父親が亡くなった後でも、亡くなった日から3年以内であれば、認知の訴えを起こすことができます。
認知された後の養育費
認知されて法律上の親子関係が生まれると、父親に養育費を請求できます。認知とあわせて、養育費の金額についても取り決めておくと安心です。取り決めは、公正証書や調停調書に残しておきましょう。養育費の目安は「養育費の金額はいくらくらい?」で解説しています。
よくある質問
Q. DNA鑑定を拒否されたら?
鑑定を強制することはできませんが、正当な理由なく拒否したことや、ほかの事情から、父子関係があると判断されることもあります。
Q. 子どもの名字は変わる?
認知されただけでは、子どもの名字は変わりません。名字を変えるには、家庭裁判所の許可を得る手続きが必要です。
Q. 相手が既婚者でもいい?
相手が結婚していても、認知を求めることはできます。
まとめ
父親が認知してくれない場合でも、認知調停や認知の訴えで、認知を求めることができます。
認知されると、養育費の請求や相続の権利につながります。子どものためにも、まずは弁護士にご相談ください。