監修:弁護士 佐藤 都(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)
事故の後から、物が二重に見える。片方の目の視力が落ちた。視界の一部が見えにくい。目の見え方の異常は、仕事や運転、日常生活に大きな影響を与えます。
目の後遺障害には、視力・視野・目の動き・ピントの調節など、いくつかの種類があり、それぞれ等級の基準が決められています。この記事では、目の後遺障害の種類と、認定のための検査を解説します。
こんな疑問はありませんか?
- 事故の後から、物が二重に見える
- 視力が落ちた。後遺障害になる?
- 視界の一部が見えにくい
- どんな検査を受ければいい?
この記事でわかること
- 目の後遺障害の種類
- 主な等級の例
- 認定に必要な検査
- 目の症状と頭のけがとの関係
目の後遺障害の種類
| 視力障害 | メガネなどで矯正しても、視力が落ちている |
|---|---|
| 視野障害 | 見える範囲の一部が欠けている、狭くなっている |
| 運動障害(複視など) | 目の動きが悪くなり、物が二重に見える |
| 調節機能障害 | ピントを合わせる力が落ちている |
| まぶたの障害 | まぶたが閉じにくい、欠損があるなど |
主な等級の例
| 1眼が失明した場合 | 8級1号 |
|---|---|
| 正面を見たときに物が二重に見える場合 | 10級2号 |
| 正面以外を見たときに物が二重に見える場合 | 13級2号 |
| 両目の視野が狭くなった場合 | 9級3号 |
| 1眼の視野が狭くなった場合 | 13級3号 |
視力障害は、矯正した後の視力の数値によって、細かく等級が決められています。
目の後遺障害のご相談を受け付けています
症状や検査の結果を伺い、認定の見通しをご説明します。
認定に必要な検査
- 視力検査(矯正視力)
- 視野検査(ゴールドマン視野計など)
- 複視の検査(ヘススクリーンテストなど)
- 調節力の検査
- 眼底検査や、目の構造の検査
POINT 目の症状は、眼科で専門の検査を受けて、数値で示すことが大切です。事故の後に見え方の異常を感じたら、早めに眼科を受診しましょう。見え方の異常が残るときは、症状固定の前に弁護士にご相談ください。
目の症状と頭のけがとの関係
物が二重に見える、視野が欠けるといった症状は、目そのもののけがだけでなく、頭のけがによって、脳や神経が傷ついたことが原因で起こることもあります。その場合は、頭部の画像検査なども重要になります。
慰謝料の目安
上の「主な等級の例」の等級の、後遺障害慰謝料の目安です。
| 8級 | 後遺障害慰謝料(弁護士基準):830万円 |
|---|---|
| 9級 | 後遺障害慰謝料(弁護士基準):690万円 |
| 10級 | 後遺障害慰謝料(弁護士基準):550万円 |
| 13級 | 後遺障害慰謝料(弁護士基準):180万円 |
このほかに、逸失利益(将来の収入の減少分)も請求できます。計算のしかたは「後遺障害の逸失利益とは」をご覧ください。
よくある質問
Q. 事故の前から目が悪かった
事故の前の視力などと比べて、事故によってどれだけ悪くなったかが問題になります。事故前の視力がわかる資料があれば、用意しておきましょう。
Q. 慰謝料以外に請求できるもの
治療費や入通院慰謝料のほか、逸失利益(将来の収入の減少分)なども請求できます。
まとめ
目の後遺障害には、視力・視野・目の動き・ピントの調節などの種類があり、それぞれ等級の基準があります。
眼科での専門の検査で、症状を数値で示すことが大切です。症状固定の前に、弁護士にご相談ください。