交通事故の裁判の流れと期間|示談がまとまらないとき

監修:弁護士 佐藤 都(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)

保険会社との話し合いでも、紛争処理センターでも、解決できなかった。過失割合や後遺障害の程度について、どうしても納得できない。そんなときは、裁判(訴訟)で、裁判所に損害の額を判断してもらうことができます。

この記事では、交通事故の裁判を起こす裁判所、裁判の流れと期間、裁判のメリットと注意点、本人が出廷する必要があるかを解説します。

こんな疑問はありませんか?

  • 示談の話し合いがまとまらない
  • 裁判は、どこの裁判所に起こす?
  • どのくらいの期間がかかる?
  • 自分も裁判所に行かないといけない?
  • 裁判をすると、金額は増える?

この記事でわかること

  • 裁判を起こす裁判所
  • 裁判の流れと期間
  • 裁判のメリットと注意点
  • 本人の出廷と費用

裁判を起こす裁判所

請求額が140万円以下簡易裁判所
請求額が140万円を超える地方裁判所

交通事故の裁判は、被害者の住所地を担当する裁判所に起こすことができます。埼玉県にお住まいの方であれば、多くの場合、地元の裁判所で手続きを進められます。

裁判の流れと期間

  • 訴状を裁判所に提出する
  • 1〜2か月ほど後に、第1回の期日が開かれる
  • その後、おおむね1か月に1回のペースで、書面と証拠のやりとりを続ける(ウェブ会議で行われることも多い)
  • 争いの点が整理されたところで、裁判所から和解を勧められることが多い
  • 和解がまとまらなければ、当事者や証人の尋問を経て、判決が出される

事案によって異なりますが、解決まで半年から1年程度、争いの点が多い場合は1年以上かかることもあります。交通事故の裁判は、判決ではなく、和解で終わることも多くあります。

交通事故のご相談を受け付けています
保険会社との話し合いがまとまらない場合は、紛争処理センターや裁判の利用も含めて、お気軽にご相談ください。

裁判のメリット

  • 裁判で使われる基準(弁護士基準)をもとに、損害の額が判断される
  • 判決では、事故の日からの遅延損害金が加算される
  • 判決では、弁護士費用の一部(認められた額の1割程度)が損害として加算されることがある
  • 過失割合や後遺障害の程度など、大きな争いについても判断してもらえる

裁判の注意点

  • 解決までに時間がかかる
  • 主張を裏付ける証拠が必要になる
  • 争いの点によっては、保険会社の提示より低い金額になる可能性もある

POINT 裁判を起こすかどうかは、見通しをふまえて慎重に判断することが大切です。保険会社の最終の提示と、裁判で見込める金額を比べたうえで、方針を決めましょう。

本人の出廷と費用

弁護士に依頼すれば、裁判の期日には弁護士が出席するため、ご本人が裁判所に行く必要は、原則としてありません。ご本人に出席していただくのは、尋問が行われる場合などに限られます。

裁判には、収入印紙代や郵便切手代などの費用がかかります。弁護士費用特約があれば、裁判の弁護士費用も、多くの場合、特約で補償されます。

よくある質問

Q. 裁判を起こすと、相手の保険会社とはどうなりますか?

裁判では、多くの場合、相手方の保険会社が依頼した弁護士が、相手方の代理人として対応します。

Q. 判決に納得できない場合はどうなりますか?

判決に納得できない場合は、判決書を受け取った日から2週間以内に控訴することができます。

Q. すぐに裁判できる?

紛争処理センターを使わずに、裁判を起こすこともできます。争いの内容によって、どちらが適しているかが変わります。

まとめ

交通事故の裁判では、裁判所が弁護士基準をもとに損害の額を判断し、判決では遅延損害金や弁護士費用の一部が加算されることもあります。

一方で、時間がかかり、証拠も必要になります。紛争処理センターとどちらを選ぶかも含めて、見通しをふまえてご相談ください。

この記事の監修

弁護士 佐藤 都(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)

上智大学法学部、北海道大学法科大学院卒業。
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