監修:弁護士 齊藤 翔平(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)
逮捕された後、さらに身柄の拘束が続く手続きを「勾留」といいます。勾留されると、最長で20日間、警察署などで過ごすことになり、勤務先に何日も連絡できない、学校を長く休むことになるなど、仕事や生活への影響が大きくなります。
こんな疑問はありませんか?
- 勾留されると、どのくらい出られない?
- 勾留を防ぐことはできる?
- 勾留が決まった後でも、早く出られる?
- 勾留中、家族は何ができる?
この記事でわかること
- 勾留の要件と期間
- 勾留を防ぐための働きかけ
- 勾留された後に早く出るための手続き
勾留とは
勾留は、検察官の請求を受けて、裁判官が認めた場合に行われる身柄の拘束です。罪を犯したと疑う相当な理由があり、住所が定まっていない、証拠を隠すおそれがある、逃げるおそれがある、のいずれかに当たる場合に認められます。
POINT 勾留の期間は原則10日間で、延長されると最長20日間です。
勾留を防ぐための働きかけ
- 検察官に、勾留を請求しないよう意見書を出す
- 裁判官に、勾留を認めないよう意見書を出す
- ご家族が身元を引き受けることを示す書面を用意する
勾留を防ぐための働きかけは、逮捕から勾留が決まるまでの、最長で72時間という短い時間に行う必要があります。
勾留についてのご相談を受け付けています
勾留を防ぐための働きかけは、時間との勝負です。できるだけ早くご連絡ください。
早期釈放は時間との闘い
早期釈放を目指すうえで、いちばん大切なのは時間です。勾留を防ぐための働きかけは、逮捕から勾留が決まるまでの、最長で72時間の間に行わなければなりません。
ただし、この時期には、国が費用を負担する国選弁護人は付きません。国選弁護人が付くのは、勾留が決まった後です。
弁護士会の当番弁護士制度を使えば、1回は無料で弁護士に接見してもらえます。ただ、検察官や裁判官への意見書の提出など、勾留を防ぐための活動を続けて行うには、私選弁護人に依頼する必要があります。
POINT 早期釈放を目指すなら、逮捕されたらすぐに、私選弁護人に依頼してください。動き出すのが早いほど、勾留を防げる可能性が高まります。
勾留された後に早く出るための手続き
- 準抗告:勾留の決定に不服を申し立てる
- 勾留取消の請求:勾留の理由がなくなった場合に、取消を求める
- 示談の成立:被害者との示談がまとまれば、釈放につながることがある
起訴された後は保釈
起訴された後も勾留が続く場合は、保釈を請求できます。保釈については「保釈とは」で解説しています。
ご家族ができること
- 身元を引き受けることを約束する書面(身元引受書)を作る
- 本人の仕事や生活の状況を、弁護士に伝える
- 着替えなどの差し入れを準備する
- 勤務先への連絡を、弁護士と相談しながら行う
よくある質問
Q. 勾留されていることを、会社に伝えるべきですか?
長く欠勤することになる場合は、何らかの連絡が必要になります。どこまで伝えるかは、弁護士と相談しましょう。
Q. 勾留中に、取調べはどのくらいありますか?
勾留中は、ほぼ毎日のように取調べが行われることもあります。
Q. 勾留は必ず延長される?
必ずではありません。捜査の状況によって、延長されずに処分が決まることもあります。
まとめ
勾留されると最長20日間身柄が拘束されますが、意見書や準抗告などで、勾留を防いだり早く出たりできる場合があります。
勾留を防げるのは、逮捕から最長72時間の間で、この間は国選弁護人が付きません。早期釈放を目指すなら、すぐに私選弁護人にご相談ください。