監修:弁護士 齊藤 翔平(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)
起訴されて、刑事裁判を受けることになった。裁判所で何が行われるのか、どのような判決が出るのか、不安に思われていると思います。この記事では、起訴された後の流れと、裁判に向けた弁護活動を詳しく解説します。
「起訴されました」と聞くと、もう何もできないと思ってしまうかもしれません。しかし、起訴された後も、保釈を求めたり、執行猶予に向けた準備をしたりと、弁護活動でできることはたくさんあります。
こんな疑問はありませんか?
- 起訴されたら、刑務所に行くことになる?
- 保釈は、いつ請求できる?
- 裁判は、何回くらい開かれる?
- 家族は、裁判で何かできる?
- 判決に納得できない場合は?
この記事でわかること
- 略式起訴と正式な裁判の違い
- 刑事裁判の流れ
- 保釈や執行猶予に向けた弁護活動
起訴には2つの種類がある
- 略式起訴:裁判を開かずに、書類の審査だけで罰金が科される手続き。本人の同意が必要
- 公判請求:裁判所で、正式な刑事裁判が開かれる
POINT 略式起訴で罰金を支払った場合も、前科が付きます。略式起訴に同意するかどうかは、慎重に判断しましょう。
起訴された後の保釈
逮捕・勾留されたまま起訴された場合は、裁判所に保釈を請求できます。保釈が認められると、保釈保証金を納めることで、裁判が終わるまで自宅に戻って生活できます。保釈保証金は、事件の内容や本人の資力などによって決まり、裁判に出頭するなどの条件を守れば、裁判の後に返ってきます。
刑事裁判の弁護のご相談を受け付けています
起訴された後からでも、できることがあります。まずはご相談ください。
刑事裁判の流れ
- 冒頭手続:本人であることの確認、起訴状の読み上げ、罪を認めるかどうかの確認
- 証拠調べ:検察官と弁護人が、それぞれ証拠を出す
- 被告人質問:被告人が、事件のことや反省の気持ちについて質問に答える
- 論告・求刑と弁論:検察官と弁護人が、それぞれ最終的な意見を述べる
- 判決
罪を認めている事件では、1回から2回ほどの裁判で審理が終わり、その後に判決が言い渡されることが多くあります。
罪を認めている場合の弁護活動
- 被害者との示談を進め、その結果を裁判で示す
- 反省の気持ちを、本人の言葉や書面で伝える
- ご家族が監督を約束する(情状証人として裁判で話すこともある)
- 再び事件を起こさないための取り組み(治療やカウンセリングなど)を示す
こうした活動によって、刑を軽くしてもらったり、執行猶予を付けてもらったりすることを目指します。執行猶予が付くと、すぐに刑務所に入る必要はなくなります。
罪を認めていない場合の弁護活動
身に覚えがない場合や、事実が違う場合は、検察官の出した証拠を検討し、無罪や、より軽い罪であることを主張していきます。証拠の見方や、裁判での主張の組み立てが重要になります。
判決に納得できないとき
判決に納得できない場合は、判決が言い渡された日の翌日から14日以内に、控訴することができます。控訴するかどうかは、判決の内容を検討したうえで、早めに判断する必要があります。
ご家族が裁判でできること
- 情状証人として、裁判で本人の今後の監督を約束する
- 本人の生活を支える環境(住まい・仕事など)を整える
- 被害者への弁償の資金を準備する
- 裁判を傍聴して、本人を支える
家族の支えがあることは、裁判官が刑の重さを判断するときの事情の一つになります。
まとめ
起訴された後は、保釈の請求や、裁判に向けた準備が大切になります。
罪を認めている場合も、認めていない場合も、弁護活動によって結果が変わることがあります。