監修:弁護士 齊藤 翔平(埼玉弁護士会所属/大宮ありあけ法律事務所)
カッとなって、相手の車を蹴ってしまった。酔って、お店の看板を壊してしまった。器物損壊は、ふだん刑事事件とは縁のない人でも起こしてしまうことのある犯罪です。一方で、被害者との示談によって、起訴を避けられる可能性が高い犯罪でもあります。
こんな疑問はありませんか?
- 他人の物を壊してしまった
- 器物損壊で逮捕される?
- 弁償すれば、許してもらえる?
- 告訴を取り下げてもらうには?
この記事でわかること
- 器物損壊罪にあたる行為
- 親告罪であることの意味
- 示談の進め方と弁償の範囲
器物損壊罪にあたる行為
- 他人の車や自転車を傷つける、壊す
- 他人の物に落書きをする
- 他人の飼っているペットを傷つける
- 物を隠したり汚したりして、使えなくする
物を物理的に壊す場合だけでなく、使えなくする行為も含まれます。器物損壊罪の刑罰は、3年以下の拘禁刑、または30万円以下の罰金もしくは科料です。
器物損壊罪は「親告罪」
器物損壊罪は、被害者が告訴しなければ、起訴することができない犯罪(親告罪)です。
POINT 被害者と示談が成立し、告訴を取り下げてもらえれば、起訴されることはありません。示談が、何よりも大切になる犯罪です。
なお、他人の建物を壊した場合は、器物損壊罪ではなく、建造物損壊罪というより重い罪にあたり、親告罪ではありません。
器物損壊のご相談を受け付けています
被害者との示談の交渉は、弁護士にお任せください。
示談の進め方と弁償の範囲
- 壊した物の修理代や、買い替えの費用
- 物が使えなかった間の損害(車の場合の代車費用など)
- 精神的な苦痛に対する慰謝料(ペットの場合など)
被害者が加害者と直接話すことを望まない場合も多いため、示談の交渉は、弁護士を通じて行うのが安心です。
逮捕されるか
器物損壊は、現行犯で逮捕されることもありますが、後日、在宅で捜査が進むことも多くあります。逮捕された場合でも、示談がまとまれば、早期の釈放につながる可能性があります。
示談書に入れる内容
- 弁償する金額と、支払いの方法
- 告訴を取り下げる(または告訴しない)こと
- 被害者が、加害者を許すこと(宥恕)
- この示談で解決したことの確認
よくある質問
Q. 壊した物の価値がわからない
修理の見積もりや、購入時の価格などから、損害の額を確認します。弁護士が、相手と金額を調整します。
Q. ペットを傷つけてしまった場合も、器物損壊になりますか?
他人のペットを傷つけた場合は、器物損壊罪にあたることがあります。
Q. 示談がまとまる前に、起訴されることはありますか?
告訴されている状態であれば、示談がまとまる前に起訴されることもあります。告訴を取り下げられるのは起訴される前までなので、早めに示談を進めることが大切です。
まとめ
器物損壊罪は親告罪のため、示談が成立し、告訴を取り下げてもらえれば起訴されません。
壊した物の弁償を含めて、早めに示談を進めましょう。まずはご相談ください。